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ホワイトニングとは歯磨きや歯のクリーニングでは落としきれない歯の着色に対して、ホワイトニング剤を塗布して歯に着色した色素のみを分解して除去する方法です。以前は、歯を白くする方法といえば、歯の表面を削ったり、被せ物をしたり、歯の表面に薄い板状の膜を貼り付けたりする方法などが採用されてきました。しかし、現在では安全性が高く、歯そのものを白くする「ホワイトニング」が歯を白くする方法として主流になっています。
ホワイトニングには大きく分けてホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの2種類に分けることができます。
ホームホワイトニングとは自宅で専用のマウスピース(トレー)に自分でジェルを入れておこなうホワイトニングです。
オフィスホワイトニングとは歯科医院で高濃度の過酸化水素水と光照射でおこなうホワイトニングです。
ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの両方を合わせたホワイトニングをデュアルホワイトニングといいます。それぞれのメリット・デメリットや注意点など詳しくご紹介します。
ホームホワイトニングは、歯型を採取して作ったマウスピースに専用の薬剤を適量塗布し、1日2時間程度装着しながらホワイトニングを行います。
1週間~2週間
※歯の本来の色や、どれくらい歯を明るくしたいかによって治療期間が異なります。
6ヵ月~1年
※歯の本来の色や食事の内容によって、差が生じます。
効果が高い薬剤を使用するため、効果が高い一方で塗布した量が多すぎたり、歯ぐきや唇に付くと痛みを感じることがあり、施術は歯科医師または歯科衛生士が歯科医院内で行います。
1回~3回
※1回の治療でも効果を実感することはできますが、歯の本来の色や、どれくらい歯を明るくしたいかによって治療回数が変わります。効果の即効性が高いので、結婚式やパーティーなど特別なイベントに合わせてホワイトニングをしたいという方におすすめです。
3ヵ月~6ヵ月
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用して歯を白くする方法もあり、これをデュアルホワイトニングといいます。デュアルホワイトニングとは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの良いところを併用しておこなっていくホワイトニングのことで、即効性があり、色戻りがしにくいないなど非常に良い方法でそれぞれ単独のみでは到達できない白さまで、歯を白くすることができる場合があります。しかし、2つのホワイトニングを併用しておこなうため費用は少し高くなります。
*ホワイトニングにより歯は白くなります。多くの方が満足していただける白さにはなりますが、中には芸能人が被せ物などにより意図的に不自然に真っ白にされているような白さを望まれている場合があります。しかしホワイトニングではそのような不自然な真っ白な色にすることはできません。
*ホワイトニングにより白くなった歯は時間の経過とともにまた色がついてきます。これを後戻りといいます。後戻りの程度は患者さまのもともとの歯の状態や食習慣、唾液の成分や量などによって個人差があります。
ホワイトニングの効果に関しては、病気や生まれつきなどの個人差によっても大きく違ってきます。また、被せ物やつめ物が多い人、歯の神経を抜いてしまった人、テトラサイクリンによって歯が変色してしまっている方、金属によって変色してしまっている方に関してはホワイトニングの効果を期待することが難しいです。また、歯のエナメル質が薄くなってしまい歯の黄ばみが目立つようになってしまった方や加齢により歯が黄色くなってしまっている方に関しては個人差や改善方法はありますが、ホワイトニングの効果を十分に期待できないことが多くなってしまいます。費用などもかかってしまうので、まずホワイトニングをおこなうまえにホワイトニングの効果が十分に期待できる状態なのかを事前にご相談しましょう。
食後に、歯をしっかり磨かないとプラークが溜まってしまい、その後歯石へと変わってしまいます。その歯石が、口腔内にある状態でホワイトニングをおこなってもホワイトニングで使用する薬剤が歯に浸透しにくくなってしまいホワイトニングの効果を下げてしまいます。ホワイトニングをおこなう前には、普段からしっかり歯磨きをしておく必要があります。しかし、歯磨き粉に含まれている研磨剤によって歯を傷つけてしまい、その傷から歯石になる可能性がありますので、ホワイトニングをおこなう前は研磨剤の含んでいない歯磨き粉でしっかり歯磨きをおこなっていくことをおススメします。また、普段の歯磨きでは取ることのできない汚れや歯石に関しては、歯科医院のクリーニングによって落としことができます。歯科医院のクリーニングをおこなうことで、口腔内に汚れがない状態でホワイトニングをおこなうことによって、薬剤が浸透しやすくなりよりホワイトニングの効果をより一層高めることができます。
無カタラーゼ症の方は、ホワイトニングの薬剤に含まれる過酸化水素を分解する酵素を持っていないため、万が一薬剤を飲み込んでしまったときに、薬剤に含まれる過酸化水素を分解することができないため、体内に蓄積されてしまいます。過酸化水素が分解されず体内に蓄積されることで、進行性口腔壊死などの危険な疾患を招いてしまうことがあるため、無カタラーゼ症の方はホワイトニングの治療はできません。
むし歯や歯周病の治療中の方に関しては、ホワイトニングの薬剤が治療中のむし歯や歯周病の患部に仮についてしまった場合、むし歯や歯周病の症状が現在よりもさらに悪化してしまう可能性があるため、避けるべきだと思われます。ただ、オフィスホワイトニングでは、歯科医や衛生士がおこなうためむし歯や歯周病の疾患部分を避けてホワイトニングをおこなうことも不可能ではありませんが、完治するまで避ける方が良いでしょう。
歯の発達が十分でない場合、薬剤の影響で歯の神経である歯髄が痛みます。
妊娠中のホワイトニングは基本的には、避けられています。歯のホワイトニングの薬剤は基本的に安全とはいえ、薬剤を使用するため避けた方よいと考えられています。現在までに妊婦中の方がホワイトニングをおこなって問題がでたという例はありませんが、妊娠中の方でもホワイトニングを安全におこなえる保証もないため、妊娠中であればホワイトニングはやはり避けた方が良いと考えられます。
ホワイトニングが天然の歯に効果があるため、入れ歯や差し歯など人工歯には効果がありません。セラミック、金属、プラスチックなどの入れ歯や差し歯を白くしたい場合は、新しく作り変えたり、クリーニングをしたりとホワイトニング以外の方法が必要になってきます。
ホワイトニングをおこなっても、ある程度期間が経つと色が戻ってきてしまいます。なるべく効果を持続するための注意事項をそれぞれのホワイトニングごとにご紹介します。
まず、1点目は、ホワイトニングは薬剤を使用して、歯の表面にある着色物質の色素を取り除き白くするため、ホワイトニング直後は歯のエナメル質を覆う薄い膜がはがれた状態になっているため、自然に再生するには、24時間程度必要です。そのため、膜が再生する24時間は飲食物に注意しなければなりません。ホワイトニング直後、30分~1時間は飲食物を控えるべきです。特に、酸性の飲食物はエナメル質のカルシウムが溶けてしまい、歯の表面を荒らしてしまいます。また、膜がはがれている状態では、歯に色素が付着しやすいため、膜が再生する24時間以内の間はカレーやコーヒー、紅茶などの色素の付きやすい飲食物は避けてください。
食事や飲み物以外で注意するものは、ホワイトニング直後は喫煙も控えないといけません。タバコのヤニ(タール)は歯に着色しやすいため、ホワイトニング後24時間程度は喫煙を避ける必要があります。また、口紅なども歯に付着する可能性があり、歯に付着してしまうと着色の原因になってしまいますので、直後は控えた方がよいでしょう。
ホワイトニング後は、膜がはがれている状態のため、ホワイトニングをおこなうまえよりもしみやすい状態になっています。膜が再生すれば、基本的にはしみるのも治まりますが、ひどくしみる場合は、知覚過敏用の薬剤を購入し使用していただく場合があります。フッ素ジェルを歯に塗ったり、鎮痛剤を服用することを検討するのも方法としてあります。しかし、しみがひどい場合は必ず使用を止めご相談ください。
※ジェルに関して、使用するジェルの量により使用期間は変わります。
1ホームホワイトニング
2週間~4週間
2オフィスホワイトニング
3ホームホワイトニング
4オフィスホワイトニング
5ホームホワイトニング
6オフィスホワイトニング
7ホームホワイトニング
※後戻りの程度に従って適宜自宅で
(例)オフィスホワイトニング3回、ホームホワイトニングジェル1回購入の場合:60,500円+17,600円+8,800円=86,900円
他*上顎だけホームホワイトニングを2週間:8,800円+8,800円=17,600円*オフィスホワイトニングだけ3回:33,000円など組み合わせ自由*上記料金は税込